辨 |
姿形のよく似た別属植物にツボクサがある。 |
チドメグサ属 Hydrocotyle(天胡荽 tiānhúsuī 屬)には、世界に約100種がある。
タカサゴノチドメ H. batrachium(H.sibthorpioides var.batrachium,
H.formosana;破銅錢) 琉球・臺灣・華東・兩湖・兩廣・四川・ベトナム・フィリピン産
『全国中草葯匯編』上/539
モミジチドメ H. benguetensis(H.ranunculifolia;呂宋天胡荽)
ケチドメグサ H. dichondrioides(H.sibthorpioides var.dichondroides;
毛柄天胡荽)
オオバチドメ H. javanica(H.nepalensis;紅天胡荽・紅馬蹄草)
本州(関東以西)・四国・九州・朝鮮・臺灣・華東・兩湖・兩廣・四川・貴州・雲南・
チベット・ヒマラヤ・インドシナ・マレシア産『中国本草図録』Ⅰ/0248
『全國中草藥匯編 上』p.383
ノチドメ H. maritima (H.ramiflora var.maritima, H.formosana var.maritima;
毛葉天胡荽・滿天星)
タイワンチドメグサ H. pseudoconferta(密傘天胡荽) 臺灣・浙江・雲南産
オオチドメ(ヤマチドメ) H. ramiflora (H.wilfordii;長梗天胡荽・腎葉天胡荽)
ブラジルチドメグサ H. ranunculoides 外来生物法に基づき指定された外来特定生物
アリサンチドメグサ H. setulosa(刺毛天胡荽) 臺灣産
チドメグサ H. sibthorpioides (H.rotundifolia;天胡荽・落得打・滿天星)
『中国本草図録』Ⅵ/2750
オキナワチドメグサ H. tuberifera(H.sibthorpioides var.tuberifera,
H.keelungensis) 琉球・臺灣産
H. verticillata
ウチワゼニクサ(タテバチドメグサ) var. triradiata
H. yabei
ミヤマチドメ var. japonica(H.japonica)
ヒメチドメ var. yabei(H.sibthorpioides var.pauciflora)
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ウコギ科 Araliaceae(五加 wŭjiā 科)については、ウコギ科を見よ。 |
訓 |
「葉ヲ以テ傷ニ貼レバ止血ストテ血止草ノ和名アリ」(『牧野日本植物図鑑』)。 |
小野蘭山『本草綱目啓蒙』16(1806)石胡荽に、「チトメグサ京 ウヅラグサ カゞミグサ播州 ヒルグサ江州。蛭ノ血ドメトス、故ニ名ヅク クサマチン勢州。鶉ニ毒スル故ニ名ヅク ヨロヒグサ佐州 オニゴケ江都 チヤウチングサ越後」と。但し、石胡荽はトキンソウであろう、ともいう(牧野)。 |
説 |
北海道・本州・四国・九州・琉球・朝鮮・臺灣・華東・兩湖・兩廣・四川・貴州・雲南・陝西から、旧世界の熱帯・亜熱帯に分布。 |
誌 |
中国では、チドメグサ及びノチドメの全草を天胡荽(テンコスイ,tiānhúsuī)と呼び、薬用にする。 『全國中草藥匯編 上』p.164,359
江西では、チドメグサ及びタカサゴノチドメを金錢草として薬用する(正品は Lysimachia christinae)。『(修訂) 中葯志』IV/110 |